風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末から明治にかけての屈指の経済人・岩崎弥太郎の視線で描く。福山雅治がどこか茫洋としてつかみどころがない“新たな龍馬像”を体現。
天保14年(1843)高知城下、幼い龍馬は、学問も剣術も苦手な泣き虫。土佐藩の厳しい身分制度の下、龍馬や弥太郎は屈辱的な差別を受けていた。やがてたくましく成長した龍馬は幕末の動乱で薩長同盟に尽力し、明治維新を大きく進める原動力となっていく。
天保14年(1843年)高知城下、幼い坂本龍馬(濱田龍臣)は、学問も剣術も苦手な泣き虫。土佐藩の厳しい身分制度の下、龍馬や岩崎弥太郎(渡邉甚平)は屈辱的な差別を受けていた。ある日、龍馬は上士の怒りを買い斬(き)られそうになる。母の幸(草刈民代)は、決死の覚悟で上士を止めるが、その事件がもとで病気が悪化し、息を引き取る。数年後、たくましく成長した龍馬(福山雅治)は、母の最期の言葉を胸に秘めていた。
73分嘉永5年(1852年)秋、龍馬(福山雅治)は江戸行きを父・八平(児玉清)に願いでる。しかし八平は龍馬に堤防工事の差配役を命じる。半平太(大森南朋)や弥太郎(香川照之)も江戸行きを夢見るが、それぞれの事情が許さなかった。加尾(広末涼子)に縁談が舞い込み、悩んだ加尾は龍馬に告白する。一方、堤防工事は百姓たちの争いで遅々として進まず、困り果てた龍馬は策を企てる。八平は、そんな龍馬をひそかに見守っていた。
43分江戸での剣術修行を許された龍馬(福山雅治)は、溝渕広之丞(ピエール瀧)とともに土佐を出発する。そこに岩崎弥太郎(香川照之)が現れ、江戸行きの手形はもらったが、金がないから同行させてほしいと願い出る。土佐に残った武市半平太(大森南朋)は、剣術に打ち込んでいた。加尾(広末涼子)は龍馬への思いを断ち切れなかった。四国最後の番所で、弥太郎の通行手形が実は偽造したものだということが役人に見破られて…。
43分江戸の千葉道場に入門した龍馬(福山雅治)は、師範・千葉定吉(里見浩太朗)の娘・佐那(貫地谷しほり)の素早い剣に打ち込まれてしまう。龍馬が厳しいけいこを始める一方、佐那はひそかに龍馬に恋心を抱き始めていた。ある日、溝渕広之丞(ピエール瀧)に連れられていった飯屋で桂小五郎(谷原章介)と出会う。桂は日本に異国船が迫ってきていると説く。まさにそのころ、ペリー率いるアメリカ艦隊は日本を目指して航行中だった。
43分ペリーの来航を受けて、幕府は各藩に江戸湾の警備を命じた。龍馬(福山雅治)も海岸警備に駆り出されるが、陣を抜け出して桂小五郎(谷原章介)とともに黒船を見に行く。黒船を目撃した龍馬は、圧倒的な西洋文明の強さを感じて、剣術修行を続けていくことに疑問を抱く。佐那(貫地谷しほり)の心配にもかかわらず、龍馬は千葉定吉(里見浩太朗)に剣が役に立たないのではないかと口を滑らせ、道場から追い出されてしまう。
43分道場を追い出された龍馬(福山雅治)に、佐那(貫地谷しほり)は定吉(里見浩太朗)に謝罪し再び修行を始めるべきだと諭す。しかし、龍馬は剣術修行の意味が見いだせない。再びペリーが来航し攘夷(じょうい)熱が高まり、土佐では岩崎弥太郎(香川照之)や武市半平太(大森南朋)が藩に意見書を提出。龍馬は桂小五郎(谷原章介)とともに吉田松陰(生瀬勝久)に会うが、松陰は自分にできることを始めるべきだと龍馬に説教をする。
43分剣術修行を終え江戸から龍馬(福山雅治)が帰ってくる。龍馬は弥太郎(香川照之)に誘われて河田小龍(リリー・フランキー)を訪ね、そこで西洋の文明がいかに優れているかという話を聞く。武市(大森南朋)は「異国船を打ち払うべきだ」と攘夷を主張する。小龍は黒船を見たという龍馬に興味を抱き、坂本家に押しかけて居座ってしまう。そのとき、父の八平(児玉清)が倒れてしまう。龍馬は家族をつれて異国を旅したいと父に語る。
43分弥太郎(香川照之)の父・弥次郎(蟹江敬三)は、治水をめぐって庄屋と大げんかをする。龍馬(福山雅治)は弥次郎が男たちに殴られているのを目撃し、岩崎家の問題にかかわることになる。弥太郎は江戸から駆け戻り、奉行所に庄屋の不正を申し立てるが相手にされない。龍馬は弥太郎を誘い、土佐藩の有力者である吉田東洋(田中泯)に直訴する。しかし、東洋にもとりあってもらえず、弥太郎は奉行所の門に不正を訴える落書きをする。
43分龍馬(福山雅治)は、再び江戸に剣術修行に来る。龍馬との再会を楽しみにしていた佐那(貫地谷しほり)だが、思わずつれない態度をとってしまう。武市半平太(大森南朋)は、桂小五郎(谷原章介)ら長州・水戸・薩摩の攘夷派たちと幕府の政を改めさせようと話し合っていた。そのころ、山本琢磨(橋本一郎)が商人の落とした懐中時計を拾って金に換えようとしていたことが発覚し、武市は山本に「責任をとって切腹しろ」という。
43分江戸での剣術修行を終え、佐那(貫地谷しほり)に別れを告げた龍馬(福山雅治)は、土佐に帰り、加尾(広末涼子)に求婚する。そのころ、藩政改革を推し進める開国派の吉田東洋(田中泯)を排除しようと、武市(大森南朋)は保守派の柴田備後(北見敏之)に近づく。そして朝廷の攘夷(じょうい)派の動きを探るために、加尾を京に送りこもうと画策する。一方、岩崎弥太郎(香川照之)は、東洋に取り立てられて長崎へ派遣される。
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